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むかつく微笑

「なあ、シトラス」

「なんですか?エース」

宴がはじまり甲板で一人ひっそりと飲んでいたシトラスにエースは話しかけた。

「お前ってさ、平和主義者なの?」

おそらくマルコから聞いたのだろう。末っ子エースは不思議そうに尋ねた。

「はい、そうですよ。僕は争いごとが面倒なんです。お腹は空くし時間の無駄だしなにより痛いし」

痛いの嫌いなんですよね、とシトラスは笑った。
エースは何を思ったか分からずシトラスを甲板から海へ突き落とした。
シトラスは何が起こったかわからず、悪魔の実のせいで海に入った瞬間力が抜けてしまった。
何も出来ず、あわて腑ためるのも面倒で海へ静かに沈んでいくのを感じていると誰かが海へ入ってきた。
それは四番隊隊長のリーゼント中年、サッチだった。
サッチに抱えられ、海から甲板へ引き上げられた。

「ブハッ!!何落ちてんだよ」

サッチはシトラスに怒鳴った。
自分に非のないシトラスはエースを指差した。

「エースに落とされたんですよ」

爽やかにそういってのけるとエースは逃げ出した。
それよりも先に不死鳥になったマルコがエースを捕まえた。

「家族に何やってんだい!お前は」

「いや、あいつが平和主義者って言うからさ、海に落としたら怒るかなって」

いつものように笑顔を浮かべるシトラス指差してエースは言った。

「やだなぁ、エース。僕は平和主義者とは言いましたけど、けっこう短気なんですよ」

「え?でもお前…」

「バイバイ」

エースの声にシトラスの別れの言葉が覆いかぶさった。その瞬間、エースの体は宙に浮き、海へ落ちていった。
誰もが唖然とした瞬間だった。

「ロギアにはやっぱり海が一番ですね」

そう爽やかに言ってのけるシトラスに誰もが震えた。


平和主義者≠短気



(やっぱりってこいつ、どんだけ能力者を海へ落としてきたんだい!?!?)






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