敵か味方か _ でも一応助けてもらったから、お礼を言おうと顔をあげると、 「 お前、強いなぁ 。」 そう言って笑顔で頭を撫でられた 。 強い … ? うちが … ? 不思議そうに先輩の顔を見詰めてたら、 「 お前いじめられとるのに泣いてなかったやろ ? 強い子は嫌いやないで 。」 そんなこと初めて言われて 、頭に置かれてる手がすごく温かくて 、安心した 。 久しぶりにこんなに温かい気持ちになって、泣きそうになったのは秘密 。 その頃から蔵先輩とは仲良くなって、マネージャーとして働くことになった 。 多分、蔵先輩に助けてもらった頃のうちなら、女子からの反感が怖くて断ってたと思うけど、その時は力になりたい、そう思ったんや 。 _回想end_ [*前へ][次へ#] [戻る] |