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いっぱち物語(仮)

――チュッ

「安心しろよ、掘らねーから。お試しだっつったろ」

唇が一瞬暖かいもので包まれたと思ったら、揉み込むように食まれて、ちっちゃなリップ音がした。

突然の事で思考が上手く働かなくて、反論しようにも未だに唇同士がくっ付いてて、その状態で、掠れた声で、囁くようにクマさんが話すのがいけない。目ん玉かっぴらいてちゅーっておかしい。お互いがお互いの目を見たまんま。熱っぽい、潤んだ瞳で見られてる。

しゃべれない。

クマさんの吐息が熱くて、喋ったらオレの熱さもきっとクマさんに伝わる。だってもう熱い。合わさったままの唇に神経が集中してるせいか、じんじんしてきた。

なんだろ?何これ?ちゅーって、キスって、こんなに恥ずかしいもんなんかーーーーーーーーい!!!!!

「ぶくっ!――〜〜っぶぁはっ!ぁはっ――ははははは!!」

「へ?」

急にクマさんが噴き出したと思ったらうずくまった。

どーやら腹を傷めるほどの大爆笑らしー。喉を引きつらせて、所々笑いをとぎらせながら床を引っ掻いてる。

イラッ

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あきゅろす。
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