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交錯タイトロープ
10-10
見えた二つの扉の前で、蒼史郎は一人、右の扉へと進んだ。
「こっから、更に二手だ。俺は一人で、恭はキースと一緒に行け!」
「分かりました!御武運を!」
「頼みます!蒼史郎さん!」
「お前等も死ぬなよ!」
各々が別れて扉の先に消えた後、残されたサリアとアーゲインの視線がぶつかる。
「これで邪魔は入らないな…」
「何だかやけに『百なる魔女』についてご執心ね。貴方もアルバート・サイヅェレンと同じで、魔女の知識を求めているの?」
「あァ?」
サリアの言葉にアーゲインの狂気じみた表情が硬質化する。
「そんな物はどうでもいい…。俺はずっとこの日を待っていたんだからよ…」
吐いた言葉と共に男の圧力と魔力が増大。同時に拘束が弾け飛んでいき、元々漂わせていた殺気が明確にサリアへと向けられる。
「殺すッ!!魔女、テメェを消してやるッ!!」





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あきゅろす。
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