深い闇の底で見つけた光 04 「…まだかなぁ」 欠伸をしながらそう呟くと、不意に襖が開いた。 「…待った?」 薫と共に入ってきた一人の女性。私を見て少し微笑むと、軽く頭を下げた。 「この子に着物の着方を教えてやってほしいんだけど」 「わかりました」 女性は私の方へ近づくと、着物を取る。薫はそれを見ると、襖を閉めて廊下に出た。 「まずはそれを脱いで下さい」 それ、と言われて指差されたのは制服。 …たしかに脱がないと着れない。 「あ、ごめんなさい」 釦を外して服を脱ぎ、用意されあ着物に袖を通した。 [*前へ][次へ#] |