態度で示そうよ(※18禁)・8


 やがて、ヒクつく陰茎が勢いを失ってやわらかく萎むと、アカギはようやくカイジのモノを口から抜いた。
 ぐったりと伏せ、快感の余韻に呆然としているカイジの体の下から抜け出すと、その体に沿い、汗にまみれた黒髪を掻き上げてやる。
 絶頂を味わった直後の、気怠げな表情でカイジはアカギを見る。
 どこからどう見てもむさ苦しい男でしかないのに、ほんのりと朱が射した目許やしっとりと汗に濡れて前髪の貼り付く額が、なぜか言いようもなく色っぽい。

 アカギが顎を支えて口付けると、カイジは静かに目を閉じてそれを受け入れる。
 口内に残るカイジの精液を、舌に絡めて潜り込ませると、カイジは顔を顰めつつも、アカギの舌に舌を絡ませてくる。
 唾液と、青臭い精液をじっくりと味わうように共有し、白い糸を引きながらアカギが顔を離すと、カイジがうすく目を開いた。
「どう? これでもう、満足?」
 濡れた唇をなぞりながらアカギが問うと、カイジは唇を歪めてニッと笑う。
「まさか」
 赤い舌で、挑発的に舌舐めずりしてみせるカイジを見て、アカギも笑った。
「強欲だな」
 言いながら体を起こし、カイジをうつ伏せにさせる。
「……それなら、ちゃんと四つん這いになって。いっぱい、してあげるから」
 腰を引き寄せながら命じると、カイジは緩慢な動作で体を起こし、言われたとおり犬のような体勢を取る。
 期待に荒くなっていく呼吸に、逞しい背中が大きく上下するのを見ながら、埋めるものを求めてヒクつく孔を曝け出させ、天を仰ぐほどいきり勃って未だ解放出来ていない自身を、アカギはゆっくりと沈めていく。
「あぁ……はぁ、あ……」
 カイジはうっとりとしたような、歓喜の声を上げてアカギのモノを受け入れる。
 この瞬間を待ち望んでいたのはカイジだけではなく、アカギもまた、早く挿れたいと渇望していたカイジの中の、熱くうねるような感触に眉を寄せる。
 腰を強く掴み、滅茶苦茶に突いてやりたくなるのを我慢しながら、アカギは根本までおさめ、長く息を吐く。
 腰がカイジの尻にぴったりと密着するほど深く繋がったアカギの陰茎の、根本まで吸い付いて味わおうとでもしているような腸壁に、アカギは自身が痛いほど疼くのを感じる。
「あ……なぁ、動けよ……」
 欲にまみれた声を震わせ、カイジが急かす、その言葉に従い、アカギはねっとりと腰を使い始める。
「っあ、ん……、あっ、あっ……」
「きもちいい?」
「い、いい……奥、擦れて……っ」
 アカギがピストンするたび、ずぷ、ぬぷ、といやらしい音が鳴り、カイジはたまらないといった風に喘ぎながら腰をくねらせる。
「んっ、んっ……あぁ、アカギ……、アカギ……っ」
 恋人の名を呼びながら、獣の体勢でセックスに没頭するカイジ。
 その陰茎は再び勃ち上がり、早くも先走りの露を光らせている。
 最初こそ、具合をみるようにゆっくりとしたペースで腰を動かしていたアカギだったが、淫らに絡みついてくる内壁に容赦なく与えられる性刺激と、男根に貫かれて霰もなくよがるカイジの扇情的な姿に突き動かされるように、徐々にその動きが荒々しくなってくる。
「んぁっ……! あっあっ、あか、アカギ……っ、あぁ、すげ、いい……、きもち、いいっ……!!」
 本能のまま動物のように、ズンズンと激しく突かれカイジは髪を振り乱して悦ぶ。
 生理的な涙を頬に伝わせながら、後ろから自分を犯す男を必死で振り返る、その姿は被虐的でエロティックで、はち切れんばかりに膨れ上がっていたアカギの欲望を一気に振り切れさせた。
「この変態……、あんた、このまま中で出されたいんでしょ……?」
「ぁ、あっんっ、な、なか、欲し……っ」
 後悔するとわかっているのに、アカギの言葉にガクガクと頷くカイジは、完全に快楽の虜になっていると言えた。
 鋭い瞳をギラつかせ、アカギはひどく意地の悪い顔で笑った。
「ほんとスキモノだね、カイジさんは……、しょうがない、望みどおりにしてやるよ……っ!」
「うぁぁっ……! あっ……!!」
 凶悪なまでに硬く勃起した肉棒でめちゃくちゃに突き上げられ、カイジはシーツをきつく握り締める。
「あっそこ、激しっ、そんなに、突いたらぁっ……!!」
「は……締まる……、あんた好きだよな、ココ責められるの……」
 先ほど散々指で嬲り尽くした前立腺を、硬く熱い男根で蹂躙すると、カイジは高く鳴きながら、激しく揺れる自身の先端から先走りをぴゅくぴゅくと飛び散らせる。
「あっ、あっ、あっ、またイく、出ちまうっ、アカギ……っ!!」
 切迫した喘ぎで限界を訴えるカイジの背に覆い被さり、アカギは軽く息を弾ませながら答えてやる。
「いいぜ、イきなよ……、たっぷり、中に出してやるから……っ!」
 吐き捨てるように言って、アカギがカイジの肩に強く歯を立てると、鋭いその痛みが引き金になったかのように、カイジは体を震わせて達した。
「ん、く、あぁ、あ……ッ!」
「……カイジさん……っ」
 二度目の射精で、食い千切らんばかりにきつく締め上げてくる肉壁の中で自身を扱き上げながら、アカギもまた、限界まで膨れ上がった欲望を開放した。
「あ……っ、熱……っ、あぁ……でてる、アカギの、あぁ、あ……」
「……ん……っ」
 中で迸る飛沫に陶然としながら、カイジは薄くなった白濁でシーツを汚していく。


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