ドライブ(※18禁)・3



 体が熱い。
 特に、アカギの猛りを受け入れている尻が、焼けるように熱い。

 はっ、はっ、と犬のように浅ましい呼吸を繰り返しながら、カイジはアカギに突き上げられる快楽に悶絶していた。
「おい……、車は汚すなよ」
 ふいに助手席から声が投げられ、驚きのあまりカイジは中をきゅうっと締めつけてしまう。
 キツい締めつけにため息を漏らし、アカギはカイジの体越しにヤクザに言い返す。
「口、出すなっつったろうが……黙っとけよヤー公」
 お前、ヤクザにそんな口の聞き方……
 普段のカイジならツッコミを入れずにはいられない発言だが、いつになく獰猛なアカギの物言いが、この破廉恥なセックスによって齎されたものだと思うと、今のカイジにはもはや興奮材料にしかならなかった。
 珍しくアカギの額に汗が光っている、その事実だけでもう、イキそうなくらい感じてしまう。
「あっ、はぁっ、アカギっ、あぁ……っ!」
 ぐちゅぐちゅと粘膜の擦れ合う卑猥な音を立てながら、浅く深く、感じるところばかりを執拗に捏ねくり回され、しかも時折、車の振動がアカギの肉棒を通して不規則に伝わってきて、快楽を恐ろしいくらいに増幅させる。
 アカギが指一本触れていないはずのカイジの怒張からは、透明な先走りがピュッピュッと嬉しそうに吹き上げていた。

 見ず知らずのヤーさん二人が同乗する車の中で、男の体に跨って対面座位でハメられている。
 その事実が被虐的な快感を生み、背筋をゾクゾクと震わせながら、カイジはアカギに自ら唇を寄せる。

 たったの三日間、口を聞かなかっただけで、こんなにも機嫌を損ねてしまう恋人。
 酷い目に遭わされているにも関わらず、カイジはアカギへの愛おしさが募って、仔猫がミルクをねだるように、アカギの唇をペロペロと舐め回す。
 健気で淫らなその仕草に煽られ、嬌声すら飲み込むようなキスをしながら、アカギはカイジの尻に手を回す。
 尻肉に指を埋めて揉みしだきながら、一層激しくピストンすると、ひときわ大きく甘い声をあげ、カイジは絶頂した。
「あッ、や、ああぁ……っ!!」
 法悦の快感に涎を垂らしながら、ビュル、ビュルルッと勢いよく精液を吹き上げるカイジ。
「ッ、出る……っ」
 絶頂に悦ぶカイジの中に揉みしだかれ、アカギもカイジの奥深くに挿入したまま絶頂を迎えた。
「んっ、あ、ぅ、中出し……ッ、」
 泣きそうな声で咎めるカイジだが、その実、熱い迸りを中に受ける刺激だけで、ビクビクと幾度も甘イキしていた。

 いやらしい体を堪能するようにゆるゆると突き上げながら、アカギはカイジの耳に唇をつけて囁く。
「ほら、カイジさん……車、汚しちまわねえように、ちゃんと全部飲みな……」
 そのまま耳を甘噛みされ、くすぐったいような刺激に身を捩りながらも、思考回路をグズグズに溶かされてしまったカイジは、必死にアカギの言いつけを守ろうとするように、中出しされた精液が溢れそうな尻穴をキュッと締め上げる。

 最初の勢いはどこへやら、すっかり牙を抜かれた犬のようになってしまったカイジに、アカギはひっそりと笑みを浮かべ、互いの唾液でべちょべちょに濡れたカイジの唇を吸いながら、ふたたび律動を始めるのだった。





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