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私達は立つ!
優囚、有終。

「かはっ…」
「幸ちゃん」
「来るな!」

きっとみんな、こう言う気持ちだったのだろうか。誰かを守りたいというのは、こんな気持ちであっただろうか。

「まだ戦う。私の希望は潰えない!」

力を入れてたたなきゃいけないほどの現状までに何を学んだだろう逃げ回る生活をしていた私な、学ぶ資格なんてない。

「消えた仲間の辛さを知ればいい」

紋章が光を放ち、光の弓になる。
する事に気がついたのかヴァンデモンが一気に距離を詰めた。遠距離は危険だと察知したのか、弓の真横に立ち私の頭をつかむ。

「希望よ勇ましく剣となれ。貼付武器-ディッファー・ウエポン-。終わる希望の剣」

光の弓は、意志を読み取りまばゆい光を放ち鋭利な刃物として、ヴァンデモンの腹部に刺さる。

「ば……かな。」

ほろほろ形が崩れて、消えていく夜の帝王を見届けて、私たちの代が終わりだと思う。

勿論、存命時な意味で。だ。

「幸ちゃん。」

風の壁を解けた。ヴァンデモンもいない。気が緩んで、膝から一気に崩れて落ちる。終わりだ、匹野幸という存在が、幸と融合したデジモン達が。

希望を持てなかったた希望の個性が希望を持てたのは大きな進歩だと思う。だけれど思考と体が追いつかなく、世界は暗い。

「和ちゃん真護くん?宏樹くん…幸菜さん、譲さん?悠さん。みんな、いないの?」

暗いよ。寒いよ。
彼らが居ないことは自分が一番知っているけど。
楽しかったかもね。

「ごめんね、だいすけくん」

同じ名前の違う人。暗い世界に、二人の姿が見えた…ような気もする。寒くて暗くて広い闇に、独りは寂しい。
でも、もう、どうでもいい気持ちになってきた。
そんな時に、また、世界が見えた。最後に見えた優しい世界は。

「幸ちゃん!」
「…たかいしくん。…ありがとう」

選ばれし子ども達に看取られ消える。
私という個体が終わる。
私達の代の本当の終わり。
みんな、ヴァンデモンによって死んだ。

静かな沈黙とともに、私という個体は0と1に還元されて、終焉を迎える。

優囚、有終。
(終わりは始まり、始まりが見えたから、終わるの。)(幸ちゃん)(私はあなたたちの忘れたくないような存在になれたのかな)(さよならさよならさよならさよならさよなら)

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あきゅろす。
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