終わらない二人(ベル)
「私が明日死んだらどうする?」
後ろに抱きつきながら私の髪をいじったり、キスしたりしているベルに何の気なしに聞いてみた。
「何、死ぬ予定でもあんの?」
「ないけど、単純にどうするのかなって思って。」
私はもしベルが明日死んでしまったらどうするだろうか。泣いて嘆いて悲しんで狂ってしまうかもしれない、ベルのいない世界に色はないから。楽しいことなど、幸せなことなど一つもないから。けど、それでも私は生きているような気がする。ただ息をしている、心臓が動いているだけの人形のように。
「許さねぇ。」
「え?」
「突然死んだら絶対なまえのこと許さない。勝手に死ぬとか何?マジありえねー。」
「ベル、」
「姫は王子と一緒に生きて一緒に死なないといけないんだよ。だからなまえは俺が殺す。そんで俺はなまえに殺されるんだ。」
当たり前だろ?とさも当然のように言っているベルにおもいきり抱きつく。
「ベル、死ぬまで一緒よ?」
「ばーか、」
終わらない二人
(死んでも一緒だし)
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