オレンジの涙
姫の部屋
「ここが俺の家だ。ゆっくりしていけよ??」
……ここはどこですか?
家だと言うよりお城と言った方が正しいのではないかと思ってしまう。
……うん。
凄すぎるよ??
「相変わらずだなさくら…」
「ほっとけ!!いつものことだろ??」
ドアを開けると沢山の人が出迎えてくれた。
あたしの部屋は、なんとかわいい部屋だった。
ふわふわのピンク色で統一された家具に、ベッドもお姫様みたいな感じに仕上がっている。
「かわいーッ」
「気に入ったか??」
「うんっ♪ありがとーっ。ディーノさん!!」
早速部屋に入ってからルンルンと探索をした。
また来るなといって部屋を出て行った。ツナとリボーンとそれぞれ部屋案内をするらしい。
とりあえず二週間分の洋服なんかを棚に直した。
熊のぬいぐるみもレース生地の服とか着てるし、とりあえず誰もいないことだし……
ボフッ――――
「わぁーっ!!」
キングサイズ(予測)のベッドにダイブを決めてみた!!
ふかふかしてて気持ちいーッ♪
思わずうとうとしてしまいそうになったとき、タイミングよくドアをノックする音が聞こえた。
「はーいっ!!」
勢いよく開けたドアの前には、スーツ姿の男の人が十人(デカすぎて数えられない)ほどいた。
用事があって来たと言ったので、何事なのかと思うと…
部屋は気に入ったのかとか、美味しいものを近くで買ったのでよかったら食べてほしいとか、手作りのケーキを焼いたので食べてほしいとか。
うーん……。
どこかの貴族さまになったみたいだよ。
今までこんな待遇をされたことがなかったので、どうしていいのか分からなかったけど、とりあえず食べてほしいと言われたものはすべて食べた。
嵐が過ぎ去ったあとは、なんだか寂しく思えてきた。
一方ツナはと言うと、この一週間は修行をさせられるとの使命を言い渡されていた。
「イタリアの旅行は!?のんびり過ごすんじゃなかったのかよ!!」
「何言ってんだ馬鹿ツナ!!旅行はさくらだけだ」
「そんなぁーっ!!」
若干泣き声にも近い声で叫んでいたとか。
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