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第1章第4話:悪戯

Spieldose第1章第4話
「悪戯」

リ…リート・シュメターリング
タ…タクト・オトハ
ア…アスカ・クラフト
ミ…ミズキ・オトハ
ロ…ロザリア・ローリンズ


〜サブマリンケイブ・最深部〜


タ「なんで、味方なのに刺したんだ?あんなに親しそうだったじゃないか!」

ア「オレは最初からこうするつもりだった…命令だからな」

タ「っ命令なら味方でも簡単に殺すのかッ!?」

フ「…ア、スカく…」

リ「…赤い……血の海…」

フ「助けて…」

リ(子)『助けて!』

フ「いや…死にたく、ない…」

リ(子)『いや…死なないでぇ!』

タ「…どうしたの?」

リ「…おかあさん」

リ(子)『おかあさあぁん!!』

ア「……"おかあさん"?」

リ「っ!」

タ「リート!!」

リ「頭、がっ!割れそうに痛い…ッ!ボクは…私はぁ…!!」

ア「なっ!身体が動かねぇ…!?どういうことだ!」

リ「………」

ア「(何だよあの女の目…見てるだけで身体が震える…!心が見透かされるような…)」

タ「リート!」

リ「!……タクト?」

タ「大丈夫?痛いところはまだある?」

リ「あ…もう平気みたい…(…タクトが…あの状況の中で動けた…?どうして…)」

タ「あ、あぁ肩ごめん。あいつは…いなくなったみたいだね。逃げ足が早い……報告もあるし、一度街に戻ろうか」


〜ベギネン=ハンブルク・街中〜


タ「じゃあ僕ミズキの所に行ってくるから、少し街でもブラついててよ」

リ「はいはーい…って言ってもなぁ、観光なんて今更だし。見る物なんか何にも…あれ?ああぁあー!」

ア「!!な、何だオマエか…;」

リ「なんでー?なんで逃げたのにこんなとこにいるのー?」

ア「…その言い草なんか腹立つな…。何でもいいだろ」

リ「そういえばさ…どうして味方なのに刺しちゃったの?仲良かったんじゃ、ないの…?」

ア「あれは、えーと…(待てよ、こいつさっきブルーミストのヤツと一緒にいなかったか?てことは…)」

リ「……も〜黙ってないで教えてよー!って、わぁ!…いてて、また人にぶつかっちゃった。今日で何回目だろ;」

ア「?何か落としたぞ」

ア「…これは…!」

リ「あぁ、変わったチョーカーでしょ。オルゴールが付いてるんだ♪」

ア「どこでそいつを!?」

リ「えっ?うーんと…昔父さんからもらった、と思う……やけに食い付くね」

ア「あ、いや………もう一度音聞かせてもらってもいいか?」

リ「別にいいよ。うーんと、はいっ」

ア「この曲…やっぱり……じゃあこいつが…?」

タ「…そのオルゴールの形と音、ミズキが似たの持ってた気がする」

ア「!!」

リ「あ、タクトおかえり〜。って、そうなの?」

タ「うん。確か父さんと母さんが腕のいい職人に依頼したものらしいけど…しっかりした箱に入ってて、なかなか触らせてもらえなくてさ」

リ「へぇー…」

タ「まぁそれはそれとして…で?一体君は何者なんだ?」

ア「オレは……シュヴィンデルにスパイとして潜入してたんだ。…復讐したくてな」

リ「スパイ?何か急ーにかっこいい肩書きになったね☆」

タ「ふぅん…復讐ね。それじゃリート、次の任務に行けってミズキが」

リ「え?う、うん」

ア「ちょっと待ってくれ!!」

タ「……何か?」

ア「オレも連れていって欲しい。…またシュヴィンデルに関する事なんだろ?手助けがしたいんだ」

リ「ボクは構わないよ!実験台が増えるのは嬉しいしね☆」

タ「………分かった。ただし身勝手な行動は許さない。僕の指示に従ってもらうよ」

ア「…もちろん。オレはアスカだ、これからよろしくな」

リ「リート・シュメターリングだよん♪何の薬から試して欲しいっ?」

タ「僕はタクト・オトハ。よろしくねアスカ…それじゃあ行こうか、ヴィスタリカへ。(アスカ…君は本当にシュヴィンデルのスパイなのか…?)」


〜ブルーミスト〜


ミ「お兄様の報告にあった"アスカ"という名の青年……あやしいですわ。名前といい、特徴といい…」

ロ「…えぇ。先ほどその彼が仲間になりたいと申し出たそうです。タクトは一度了承をして様子を見た方がいいと判断しました。万が一、ということもありますし、彼には今後も監視させておきます」

ミ「近くで見張っていれば尻尾を掴める、ということですか。さすがお兄様ですわね……それにしても、これも全て運命の悪戯、ですの…?」

To Be Continued...




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あきゅろす。
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