第2章第2話:失踪
Spieldose第2章第2話
「失踪」
リ…リート・シュメターリング
タ…タクト・オトハ
ア…アスカ・クラフト
クレ…クレア
マ…マドル
ス…スー
クー…クー
〜クレアの家〜
タ「お邪魔しまーす……村から少し離れてるんですね」
クレ「色々と事情があってね…今はここに3人で住んでるんだ」
リ「ボクと別れてからまた誰かと暮らしてるの?」
ア「お前は元カノか」
クレ「うん…そろそろ戻ってくるんじゃないかな」
ス「ししょーただいまっ!!…って誰だよアンタら」
タ「!さっきの……」
クレ「スーおかえり♪この人達はねー、ボクの教え子とその実験台2つだよん☆」
ア「だから誰が実験台だっ!」
ス「ふぅん…ししょーの弟子ならおれのせんぱいだな。おれはスー。よろしくなせんぱい!」
リ「先輩だなんて照れるなぁ…♪リートだよっ!よろしく〜☆」
ア「おいおい、俺達は無視かよ」
ス「だって"じっけんだい"なんだろ?せんぱいとはちがうし」
ア「…くそがき…!」
タ「まぁまぁ落ち着いてアスカ。…張り合ってる子供みたいだな」
ス「……あれ?ししょー、クーかえってきてない?」
クレ「ううん、スーが先だよ?」
タ「?さっきは一緒にいなかったっけ」
ス「…見てたんだな、おまえら。あの後おれはまだ買うものあったから、先にかえるように言ったんだ」
リ「寄り道でもしてるのかね〜?」
クレ「…そうだといいけど…」
〜ヴィスタリカ・村外れ〜
クー「ぼっ…ぼくに何か用…?」
マ「………俺の手伝いをしろ」
クー「え?」
マ「今夜ボスの命令でこの村の人間どもを殺す…その手引きをオマエがするんだ」
クー「!?いっいやだよ!!」
マ「憎くないのか?お前と兄を苦しめる人間達が」
クー「………」
マ「…オマエ達の苦しみは嫌というほど分かる。オレにも兄がいて、同じ思いをしてきたからな」
クー「!」
マ「今の現状をどうにかするには壊すしか方法がないんだよ…大丈夫だ、オマエはオレが救ってやる」
クー「お兄ちゃん…」
マ「…深夜村近くの森で待つ。1人で来い…兄を助けたかったらな」
クー「…あっ!まって!!……どうしたら、いいんだろう。ぼくはもう、お兄ちゃんが苦しむのを見たくない…」
〜クレアの家〜
タ「クーくん遅い、ね」
ス「……おれ、さがしに行ってくる!」
ア「おいこら待てっ!何の根拠も無しに飛び出すな!」
【アスカがスーを羽交い締めにする】
ス「はーなーせー!!クーはおれが守るんだ!」
クー「…………ただいま」
ス「!クー!!おまえどこに行ってたんだよ!しんぱいしたんだぞ!」
クレ「?…何か、あった?」
クー「…………ごめんなさい」
ス「クー……」
クレ「…今日はご飯食べて早く寝ようか♪ねっ?」
クー「…うん。ぼく、おへやにいる」
ス「まてよ!おれも行く!」
ア「……なんか、様子がおかしくなかったか?」
タ「目に生気が感じられなかった……」
クレ「あぁなっちゃうと、しばらくは治らないんだ…昔からクーは自分の中に感情をため込みすぎちゃうとあんな風になっちゃって…」
タ「迫害のせい、か…。あの、クレアさん」
クレ「なぁにー?」
タ「僕たちお昼にここへ来た時、2人が不思議な力を使ってるのを見たんですけど…アレは?」
クレ「…空間転移術」
ア「空間転移術、って…アイツら物質を自由に動かせるのか!」
クレ「まだ小さいから力は弱いけどね。それに2人はセットで1人前。個人個人で能力は使えないんだ」
タ「そう、だったんですか。あんなに幼いのに…」
ア『あのガキ達は力を使える…だとしたら、シュヴィンデルがここを狙ってる理由は……!』
タ「…どうかした?」
ア「え!?」
リ「へっ?」
タ「難しい顔して考え込んでる。眉間にしわ、寄ってるよ」
ア「…オレじゃなくてリートな…」
リ「あ、あぁ…うん、何でもないよ♪ってか眉間にしわならアスカでしょー!最近ますます寄ってるし。えいっ☆」
ア「痛ぇ!ったく誰の所為だ誰の!!」
タ「あはは、それ言えてる…」
ア「大体なぁ!オマエはいつも人を困らすようなことばっかしやがって!!ちったぁ反省しろ!」
リ『今のクー君の状態が、"私"と重なってた、なんて言えないよ…ダメだ、最近は色んなことが昔に繋がってる。もっとしっかり"ボク"を保たないと…』
〜深夜〜
ス「――ししょー!せんぱい!起きて!」
リ「うぅん、どーしたのぉ…?いま、夜中…」
タ「…騒がしいけど、何かあった?」
ス「クーが…クーがいないんだっ!!」
リ「えー!」
クレ「…お手洗いとかじゃなくて?ちゃんと探した?」
ス「あたりまえだろ!さっき目がさめたらとなりにいなくて…!どうしようししょー!もしクーに何かあったら…おれ…!」
ア「とりあえず落ち着け。焦ったって仕方がないだろ」
ス「っ!おまえは何もしらないからそんなこと言ってられるんだ!!」
ア「!」
クレ「……とにかく、今は探しに行こう。時間がもったいない!」
タ「はい!!」
To Be Continued...
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