、
「美味いだろ、ここのメシ」
「あ、はいっ」
翼先輩に問われ、僕は正直に答えた。するとなぜか固まってしまう先輩。
何か変なこと、いっただろうか?
「大志…笑ってた方がいいぜ」
「え…今まで笑ってません、でしたか?」
「ちょっとぎこちなかったからな。緊張でもしてたか」
「ま、まぁ…」
そりゃそうだ。何てったって初日な上に、人気な先輩と一緒にご飯を食べているのだから。
僕は今度は苦笑いで返し、誉められた照れ隠しに水を飲んだ。
今の時期、この水は結構ツラい。
そして食べ終わった僕たちは一緒に教室まで戻ることにした。というより、まだよく分かってない僕のために教室まで送ってくれたのだ。
しかも、放課後は学校の案内をしてくれるらしい。迷惑かとも思ったが、僕はそれに甘えることにした。
◆
【声に応えて手を振れば、女の子のキャーという歓声が響き渡る。彼の後ろはいつの間にか人で溢れ、知らぬ間に手にはプレゼントが…】
「そんで、ここが図書室な。向こうは普通科があるけど俺らはあっち行かねーから」
「じゃあ、全く関わりがないんですか?」
「いや、行事なんかでたまーにあるけど…」
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