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小皿に分けたものにフォークをいれ、麺を絡める先輩。僕は緊張で喉が張り付いてしまったが、飲み込むまでの動作をずっと目で追っていた。
そんな僕に気づいたのか、未來先輩はにこりと笑って美味しいといってくれたんだ。
「とても美味しいよ。いくらでもいけちゃいそうだね」
胸が熱くなる。
なんて、なんて最高の誉め言葉なのだろうか。
先輩のおかげで緊張は解けたものの、僕の箸はあまり進まなかった。
なぜだろう、たくさん動いてお腹は空いてるはずなのに、食欲が出ないんだ。僕の体はいったいどうしてしまったのだ…?
しかし先輩が心配そうに見てくるため、僕は胃に詰め込むようにしてその日の夕食を終わらせることにした。
「……そうそう、大志くんにね、見せたいものがあるんだ」
「えっ…何ですか?」
「これなんだけど…」
後片付けをしている僕に、未來先輩は突然話を切り出した。濡れた手をフキンで拭い、嬉しそうに差し出すそれを手にとってみる。
刹那、僕の息は止まりそうになった。本を持つ手が自然と震えてしまう。
「星大の本…って見れば分かるよね。その中、見て欲しいんだ」
「中…です、か?」
「そう、早く早く」
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