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僕は財布とケータイだけ手に持ち、ここに来る前にリサーチしておいたスーパーへと買い物に行くことにした。
その際何人かとすれ違ったのだが、みんなどこか冷たそうな雰囲気があり、僕は顔をあげることは出来なかった…。
◆
「ぅ、わ…凄い、大志くんが全部作ったの?」
「はい…お口にあうかどうか」
約束の時間になり、未來先輩は再び僕の部屋を訪ねてきた。
今までの一人暮らしのおかげか、僕は料理をするようになり、今もこうして机に並んでいる品々は僕の得意料理だったりする。
食べたい分だけ食べれるようにと大皿に盛ったミートスパゲティ、じゃがいもの潰し具合にちょっと気を使ったポテトサラダ。コーンスープは市販のものだけれど、他にも色々、僕の中ではうまく出来た方だと思う。
ちなみに洋食で揃えたのは、僕の勝手な思い込みからだ。なぜって、未來先輩は洋食しか食べないような雰囲気があったから。
「偉いね、僕より年下でしょ?」
「そんな…っ、もう慣れ、ですよ」
「そう?…それじゃ、いただきます」
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