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ほんとのオタクは怖いものなんだと、Sクラスではそう認識された。
その後の国語も英語も雨音は当てられ、完璧に答えた。そして弥生が戻って来ないままお昼となる。
「………あ、弥生」
「は?……あ、ホンマや」
「……遅いんだけど」
ちゃっかり席をとって自分のご飯を頼んである弥生。
睦月は驚きが隠せずにいた。
「どないしたん、」
「……頭冷やしてきただけ。何か文句ある?」
「いんや」
「弥生、僕、平気」
「………ッ」
「気にしなーい気にしなーい」
弥生の前の席に座ってお寿司セットを頼む。そんな様子に弥生も気にしすぎた、とバカバカしくなり、先にご飯を食べ始める。
午後は何事もなく終わり、生徒会のある弥生と別れて2人は寮に帰った。
「なぁ、雨音の部屋、遊びに行ってええか?」
「うん、いいよ」
「ほな着替えたら行くわ」
「カギ開けとくよー」
そういって一旦別れる。
雨音もオタクの姿に着替え、テレビをつける。モエきゅんのDVDをみるらしい。
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