30 ほんとのオタクは怖いものなんだと、Sクラスではそう認識された。 その後の国語も英語も雨音は当てられ、完璧に答えた。そして弥生が戻って来ないままお昼となる。 「………あ、弥生」 「は?……あ、ホンマや」 「……遅いんだけど」 ちゃっかり席をとって自分のご飯を頼んである弥生。 睦月は驚きが隠せずにいた。 「どないしたん、」 「……頭冷やしてきただけ。何か文句ある?」 「いんや」 「弥生、僕、平気」 「………ッ」 「気にしなーい気にしなーい」 弥生の前の席に座ってお寿司セットを頼む。そんな様子に弥生も気にしすぎた、とバカバカしくなり、先にご飯を食べ始める。 午後は何事もなく終わり、生徒会のある弥生と別れて2人は寮に帰った。 「なぁ、雨音の部屋、遊びに行ってええか?」 「うん、いいよ」 「ほな着替えたら行くわ」 「カギ開けとくよー」 そういって一旦別れる。 雨音もオタクの姿に着替え、テレビをつける。モエきゅんのDVDをみるらしい。 [*前へ][次へ#] [戻る] |