14
「あ、雨音はんこれは…っ」
「さてここに4つのチョコが入った袋がございます。味は全て同じ。本命は…んん?本命ってなんぞや。義理…友チョコってやつですな、うん。うはは、ありがたく受けとるがいいー」
「本命でも義理でもないんかい!!」
(ってゆうか、実験チョコだよね、あれ…)
まぁそこはほら、雨音からもらえるだけで嬉しいというかなんというか。
上から目線な雨音の態度に周りが少し反論するが、睦月は喜んでピンクの袋を取った。
ピンクが一番本命っぽく見えたのかもね。
「チッ、先にとんな。…赤…はアイツ思い出すから論外だ。紫のもらうぜ」
「では私は黄色を」
「ほっほう、やっぱ赤残りましたな。あとで持ってこーっと」
「……え、弥生くんのは…?」
「ああ、僕は昨日少し手伝いをして、そのときにもらいましたので」
切り刻んだだけのまだ安全なチョコを。
ニーッコリとそこは心の中に押しとどめるあたり、弥生も意地が悪く興味があるのだろう。
みんなに早く食べろと念をかけている。
あ、違いました。
弥生の後ろから雨音がこっそり隠れてそう口でいってました。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!