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「あ、雨音はんこれは…っ」


「さてここに4つのチョコが入った袋がございます。味は全て同じ。本命は…んん?本命ってなんぞや。義理…友チョコってやつですな、うん。うはは、ありがたく受けとるがいいー」


「本命でも義理でもないんかい!!」


(ってゆうか、実験チョコだよね、あれ…)



 まぁそこはほら、雨音からもらえるだけで嬉しいというかなんというか。

 上から目線な雨音の態度に周りが少し反論するが、睦月は喜んでピンクの袋を取った。
 ピンクが一番本命っぽく見えたのかもね。



「チッ、先にとんな。…赤…はアイツ思い出すから論外だ。紫のもらうぜ」


「では私は黄色を」


「ほっほう、やっぱ赤残りましたな。あとで持ってこーっと」


「……え、弥生くんのは…?」


「ああ、僕は昨日少し手伝いをして、そのときにもらいましたので」



 切り刻んだだけのまだ安全なチョコを。
 ニーッコリとそこは心の中に押しとどめるあたり、弥生も意地が悪く興味があるのだろう。

 みんなに早く食べろと念をかけている。


 あ、違いました。
 弥生の後ろから雨音がこっそり隠れてそう口でいってました。



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あきゅろす。
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