１２
いやー凄い、ホント凄いです。
エレベーターの前で出待ちをしていた生徒が一斉に２人を囲んでチョコを渡してきました。
甘ったるいチョコの匂いが気分を悪くさせる…けど、これ序の口。
寮から出るとＳクラ以外の人が待ってるからね。
んでもって食堂内では、こっちの２人もでした。
『新年くんチョコもらってぇ！』
『や、弥生チャンを思って作りました…っ』
『２人で一緒に食べてねーっ』
「なんやなんや、俺結構モテとるやん！おおきになーっ」
「はぁ、よく受け取れるね。僕はいらないっていうか…散ってくんない？」
――ニーッコリ
おぉーっとブラックスマイル炸裂！
周りでキャイキャイいっていた生徒は、一気に後ろへ下がりました。うん、怖かったんだね。
ようやく静かになってホッとする弥生とは裏腹に、睦月は少し寂しそう。
ゲット出来たのは３つだけでした…。
ま、ほらまだＳクラしかいないから。
そこへ皐月と閏も合流。
もー食堂中落ち着きがないけど、さっきから弥生から真っ黒いオーラがだだ漏れなせいで、誰も近寄ってきません。
そしてみんなが弥生よりも恐れている人がいません。
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