[携帯モード] [URL送信]


 皐月は不満そうだけど。
 しいていえばその30個、全部ムリヤリ奪ったようなもんだけど!



「だから閏のもちょーだい?」


「ええ、雨音君のためならいいですよ」


「お、よっしゃヤッタネ!ふんふんふーん♪」


「はぁ…どうでもいいが、そん中に俺らのを一緒に入れんじゃねーぞ」


「………んん? なんで?」


「なんでもだ。一緒にしちまったら誰のか分かんねぇだろ」



 他のと一緒なんて、雨音にあげた意味がなくなってしまう。

 たった1年しか一緒にいることが出来ず、こっちは別れを寂しく思ってボタンを渡したというのに………まぁ、面倒からは解放されたが。


 雨音は、袋の中を覗きながらうんうんと唸るほど考えた。そして、理解した。



「りょーかいです先輩!これは別にとっておき……あ」


──ポロッ


「「………あ」」


「………おっと入ってしまった。ふはは、どーれだっ?」


「あま…お、まえ…っ…!」


「いやースマンスマン。あ、でも閏の残ってる。別に保管するから安心したまえ!」


「えっ…あ、ありがとうございます…」



[*前へ][次へ#]

28/38ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!