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皐月は不満そうだけど。
しいていえばその30個、全部ムリヤリ奪ったようなもんだけど!
「だから閏のもちょーだい?」
「ええ、雨音君のためならいいですよ」
「お、よっしゃヤッタネ!ふんふんふーん♪」
「はぁ…どうでもいいが、そん中に俺らのを一緒に入れんじゃねーぞ」
「………んん? なんで?」
「なんでもだ。一緒にしちまったら誰のか分かんねぇだろ」
他のと一緒なんて、雨音にあげた意味がなくなってしまう。
たった1年しか一緒にいることが出来ず、こっちは別れを寂しく思ってボタンを渡したというのに………まぁ、面倒からは解放されたが。
雨音は、袋の中を覗きながらうんうんと唸るほど考えた。そして、理解した。
「りょーかいです先輩!これは別にとっておき……あ」
──ポロッ
「「………あ」」
「………おっと入ってしまった。ふはは、どーれだっ?」
「あま…お、まえ…っ…!」
「いやースマンスマン。あ、でも閏の残ってる。別に保管するから安心したまえ!」
「えっ…あ、ありがとうございます…」
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