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「うーちゃん、第二ボタン、ちょーだい?」
「……えっ?」
「『はあ!?』」
「これ欲しいなー閏の欲しいなーくれるよねー欲しい欲しい欲しい欲しいっ!」
「なんで閏のもほしがんだよ雨音!」
俺ので十分だろ!?
つか俺のだから欲しがったんじゃないのか!
唖然とする皐月だが、雨音を甘くみちゃあいけません。
まさか本当に第二ボタン欲しさにやってくるとでも思ったのか、一年も一緒にいて。
「いっ…いいですけれど、私のでいいんですか?」
「うむ、第二ボタンがいいのだよ」
「え…っと、ボタンが?」
「ふはは、うーちゃん知らないの?卒業式は戦争なのだよ!どれだけ第二ボタンを集めれるか勝負のときなのだよ!
見てみてこれ、もうこんなに集めちゃった。凄い?凄いっ?きっと僕1位になると思うんだっ」
((間違ってるし…!!))
(ふふ、雨音君らしいですね)
ほら見て!と腰につけた巾着袋の中を自慢気に見せてくる雨音。
そこには、もう30個近い第二ボタンが入っていて、閏は苦笑いを零した。
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