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「……ぃ、…っ……!」


「あ、アカン…雨音の幻聴どころか幻覚まで見えてもうたぁあ!」


「いや、普通に本人だし」


「やーよいーっ、むーつきーっ!卒業、おっめでとー!!」



 道の先で、大量に花束を抱えていた雨音。……もちろん雨音が用意したわけじゃあありません。

 持ってた子から奪っただ・け♪



 それを大空高く放り投げた。
 花束は空中でバラバラになり、たくさんの花びらが宙を舞う。
 めでたい門出に、とてもピッタシの贈り物だ。

 そして……両手を広げてすぐ近くまできていた2人に駆け寄る雨音。
 睦月、感動で前が見えません。



「あーまねーっ…、……あれ、まだかいな?」


「雨音…ありがとう」


「ん、それほどでもないのだよ」


「って俺やのうて弥生とハグしとるぅうう!…ぐすん、最後までこないなあつか、」


──チュッ


「………え?」


「むっちゃんもありがとーです。ではサラバだ!ふははっ」


「え゙…えぇえええーっ!?///」



 最後の贈り物だとっとけこの野郎!
 ……ほっぺにだけどね。

 でも睦月スッゴい幸せそうに顔赤くしてるけどね。



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