21 「……ぃ、…っ……!」 「あ、アカン…雨音の幻聴どころか幻覚まで見えてもうたぁあ!」 「いや、普通に本人だし」 「やーよいーっ、むーつきーっ!卒業、おっめでとー!!」 道の先で、大量に花束を抱えていた雨音。……もちろん雨音が用意したわけじゃあありません。 持ってた子から奪っただ・け♪ それを大空高く放り投げた。 花束は空中でバラバラになり、たくさんの花びらが宙を舞う。 めでたい門出に、とてもピッタシの贈り物だ。 そして……両手を広げてすぐ近くまできていた2人に駆け寄る雨音。 睦月、感動で前が見えません。 「あーまねーっ…、……あれ、まだかいな?」 「雨音…ありがとう」 「ん、それほどでもないのだよ」 「って俺やのうて弥生とハグしとるぅうう!…ぐすん、最後までこないなあつか、」 ──チュッ 「………え?」 「むっちゃんもありがとーです。ではサラバだ!ふははっ」 「え゙…えぇえええーっ!?///」 最後の贈り物だとっとけこの野郎! ……ほっぺにだけどね。 でも睦月スッゴい幸せそうに顔赤くしてるけどね。 [*前へ][次へ#] [戻る] |