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「……ねーねーヒナちゃん」
「………」
「……むー日生くーん」
「……んぁ?」
「へへ、これから一年間、よろしくね」
「っ…あ、ああ…」
ちなみのちなみに、これが日生が雨音にオチた瞬間である。
下から上目遣いで覗かれ、へらっとした滅多にない笑みを見せられ、チョンと袖を引っ張られ。
まぁ平凡だけど、可愛く見えちゃったんだよね、これが。
でも次の瞬間、少し後悔することになる。
『卒業生、退場』
「うは、キリーツ!せーのっ、ほーたーるのぉーひぃーかりーっ」
「ギャアアやめて雨音ホンマ泣いてまうううっ」
(……やっぱ断っときゃ良かったか…)
((曲違うのにぃい!!))
((や、やっと解放される…!))
思うことは人それぞれ。
だが一つ分かること。それは、雨音の歌のうまさに結局みんな関心し、涙ぐんだということだろう。
イッツ雨音マージック♪
◆
──ガラッ
「ふぃーいやー長い式でしたなー」
「「あ…雨音っ!」」
「よっ、ヤヨちゃんむっちゃんおめっとさん」
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