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「おぉう…ナイスむっちゃん、さすがやね」


「え…いやーそれほどでも…って置いていかんといてっ」


(っぅ…これも今日で最後かいな…)



 くっ、と男泣きをする睦月に、キュンとする後輩。
 忘れてはいけないのが、睦月は本当はイケメンだということだ。


 ………あ、睦月はどーでもいい?
 んじゃ雨音のことに移りましょ。


 駆けだした雨音に気づいた周りは、一斉に道を開けた。
 ターゲットにされた受け付けの子、ヒィッと悲鳴じみた声を漏らし、目を潤ませた。


 生徒会の子である。
 弥生より可愛いのである。


(別に可愛いのがよくてこんなナリなわけじゃないんだけど)

 ………怖いのである。



「今日…僕は…っ、卒業します!」


『おっ、おめでと…ござ、います…っ』


「いやーへへ、どーもどーも。じゃ、つけて」


『えっ!?』


「……?花、僕はそれがなんとしても欲しいのだよチミ」


『あっ!あ、はいっ』


「ごめんねこんなんの相手。適当につけてくれればバカみたいに喜ぶから」



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