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「早く動物こーい」
「なんで……犬……」
「あはっ、会長ドンマイッ」
「あと2時間か……どうしましょ。………あ、そだ」
何かを思いついたように顔をあげ、テテテッと睦月の所まで歩いていく。
そして上目遣いで睦月を見上げ、服を引っ張って首を傾げた。
「むっちゃん、ここらへん、探索しよ?」
「っ……も、もちろんや!探索でも検索でも何でもしたるっ!!」
「やったね、仲間ゲット」
無表情で口だけ少しニヤリとさせる雨音。そのままログハウスにいき、いくつかの荷物を持って戻ってきた。
探索、なんてもんじゃない。
これは冒険だ。
「あの…雨音さん?そないな重装備でどこ行きはりますん?」
「いえね、ちょっとそこらへんを歩き回ろうと。行くよね?」
「まぁ、雨音が行くんやったら行くけんなぁ…」
「俺も行く。いいだろ?」
「おっ、仲間その2ゲーット。では行くぞ、留守番頼む」
ピッと手をあげ閏と弥生に別れを告げた。誘われなくて良かったと、口に出さなくてもそう思っているのがよく分かる。
2人は走る雨音を見送って家の中へ戻っていった。
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