6 「早く動物こーい」 「なんで……犬……」 「あはっ、会長ドンマイッ」 「あと2時間か……どうしましょ。………あ、そだ」 何かを思いついたように顔をあげ、テテテッと睦月の所まで歩いていく。 そして上目遣いで睦月を見上げ、服を引っ張って首を傾げた。 「むっちゃん、ここらへん、探索しよ?」 「っ……も、もちろんや!探索でも検索でも何でもしたるっ!!」 「やったね、仲間ゲット」 無表情で口だけ少しニヤリとさせる雨音。そのままログハウスにいき、いくつかの荷物を持って戻ってきた。 探索、なんてもんじゃない。 これは冒険だ。 「あの…雨音さん?そないな重装備でどこ行きはりますん?」 「いえね、ちょっとそこらへんを歩き回ろうと。行くよね?」 「まぁ、雨音が行くんやったら行くけんなぁ…」 「俺も行く。いいだろ?」 「おっ、仲間その2ゲーット。では行くぞ、留守番頼む」 ピッと手をあげ閏と弥生に別れを告げた。誘われなくて良かったと、口に出さなくてもそう思っているのがよく分かる。 2人は走る雨音を見送って家の中へ戻っていった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |