○ 「あの……首、苦しいです」 「え?…あ、わりぃ」 「いえ、では」 は? 「待てよ。俺がそれだけのために呼び出したとでも思ってんのか?あ?」 「さぁ?」 そいつは特に気にしてなかった、とでもいうように首を傾げた。 顔は平凡、体は小柄。 目に光がねぇ分酷く見える。 「名前、教えろ」 「………………」 「チッ…俺は朱雀。てめぇは?」 「冬樹」 冬樹……いい名だ。 冬樹……。 「………は?あ…れ?」 あいつ、冬樹の名前に感動してたらいつの間にかいなくなってた。 だが…いい収穫があった。 この日俺は、 今までからは考えらんねぇくれぇ幸せな顔をしてたと思う。 これが、半年前の出来事だ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |