18 『『うわぁああ!?』』 「…ぶっ」 「アーオー?」 「ごめ、っと…こ、これ、そこのベンチに貼ってあったやつですか?」 『そうだよなんで取れて…えっ』 『"ドッキリ大成功"…?』 蒼が笑いを堪えながら差し出した、"ペンキ塗りたて" と書かれているはずの紙。だがそこにはドッキリ大成功と書かれていて…。2人は互いの背中を確認し、ペンキなどついていないことに気づき、脱力したようにずるりとベンチへ戻っていった。 『騙されたぁぁ』 『え、じゃあさっきのも…』 「もっとかっらでーす」 「あはは、ヤバい楽しいっ」 「なかなかいい絵が撮れたと思うぞ」 『あんたもかよ!?』 他愛ないドッキリに怒ることなく笑いが起こる。騙し、騙される人を有利な立場で見ていることが楽しくて、蒼は癖になりそうだと思った。 これで終わりではない。せめてあと3回くらいはここでやりたいという豊にみんなが頷き、次のターゲットを笑いを堪えながら待つのであった。 「…お待たせしました」 「きたな。…次のドッキリやんぞ」 「ねぇこれって怒られないよね?どうしよう全校敵に回しちゃったらぁぁぁっ」 「クフフ、そうしましたら夜、背後に気をつけて下さいね…」 「ひぃいいっ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |