26
部活棟は部室への立ち入りは禁止で、他の部屋はOKだが物を壊すと弁償しなければいけなくなる。奥特別棟は3階まで立ち入り可能。
だが校舎2棟は階段がそれぞれ1つしかないため、あまり有効的ではない。とはいえ、それもまた作戦次第なのだろう。
『各自リボンはつけたか?捕まったものはただちにここへ戻ってくること。リボンをめぐって喧嘩しないこと。捕まえたものが持っていたリボンについては触れないこと。以上を守って、楽しんでくれ!』
『では各自スタート位置について下さい』
「…いくぞ」
動きやすいようジャージにスニーカー姿で揃えた総合部。各自腕にリボンを2本ずつつけていて、他の部同様やる気に漲っている。
スタートは各部決められたところから始まる。豊についてやってきたのは部活棟の近くだ。
「作戦通りに…つったってそううまくはいかねぇだろ、テメェで考えてテメェで動け。残れるに越したことはねぇ。捕まえられるやつは捕まえろ、いいな?」
「血が騒ぎますねぇ」
「ははは向島は面白いことをいうな。血は騒がない、流れているんだ」
「そういう経理こそバカなことをいいますね、ふふふふ」
「なっ、何がだ!」
(橋爪先輩…)
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!