21
「…告白、されました」
「へー…、…ん?誰が?」
「おれが」
「…誰に?」
「豊、に」
夕食後、蒼は幸作の部屋へ遊びにいき、そして豊とのことを包み隠さず話すことにした。
ふと話題を振れば幸作は目を丸くし、そしてぎこちない笑みを浮かべ蒼から顔をそらしてしまった。
聞きたくない、そう顔に書いてある。
「今日、呼ばれていったら、…おれのことやっぱ好きだって」
「っ…へ、へぇ」
「でも…おれ、断ったから」
「え、」
「断った。だって、おれが好きなの、…幸作だし」
ぽ、と少し頬を赤くしていえば、また幸作は目を丸くして、今度は蒼の肩をガッと掴んできた。
ビックリして目をぱちくりさせれば、何を思ったのかそれでいいのか、と問いただされて。
「俺なんかに義理立てしなくていいんだぞ!?大好きな豊とヨリ戻せるんだぞっ!?」
「ちょ、幸作落ち着いてっ」
「落ち着いてられっか!俺は代わりでいいっていったよな?その必要がなくなるなら、そっちの方が蒼にとって…」
「ああもう何ソレ幸作はおれに豊とヨリ戻してほしいわけ!?」
「嫌に決まってんだろ!」
「じゃーいいじゃんかっ」
「いいわけっ、…い、いいのか…?」
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