22 ん?あれ?と頭にハテナを浮かべる幸作に蒼はおかしそうに笑い、幸作がこちらを見ていない隙にチュ、と軽く口付けた。 ブワッ、と真っ赤になって凝視してくる幸作に蒼も赤くなりながら、ごにょごにょいう。 「こ、こういうことしたいって思うの…今は、幸作だけ、だから」 「あ、蒼…っ」 「代わりなんて思ってない。変わり身の早いやつだって思われてもいい。おれが好きなのは、幸作しかいないから」 「っ…お、俺だって!蒼のこと愛してるぜっ」 「あいっ、…も、ハズいこというなよ…///」 そんな、サラッと。 照れる蒼に幸作はキュンキュンと愛おしさを感じつつ、ギュッと抱き締め少しだけ情けない声を出した。 よかった、と。 けれどすぐに復活し、その後2人は本当の恋人として熱い熱い夜を過ごすのであった…。 ちなみに、豊は花梨と別れることにしたようだ。花梨のことは好きだが、どうにも恋人としてというより、弟のようなものとしてしか見られず、蒼への気持ちにも花梨は気づいていたのか別れることに納得した。 部活は豊が朋也に注意してくれたおかげで蒼も出れるようになり、今では花梨も含め7人で楽しく放課後を過ごしている。 「テメェがよそ見したら速攻アオかっさらってくからな」 「豊じゃないんだからよそ見なんてしませーん」 「また独り身になったら僕と遊びましょうね」 「あ、遊ばないですからっ」 「こ、怖い…拓くん、よく堪えられるね…っ」 「オオオレだって怖いしぃぃ…!」 「…全く、騒がしいな。僕を見習って勉強でもするがいいっ!」 「あーおー、好きだ、愛してるぜーっ」 「ちょ、幸作っ!?///」 「あはは、羨ましいなぁ」 「チッ、うぜぇだけだろ、クソがっ」 友人とバカ騒ぎをして、恋をして、フってフられて、それでも彼らの絆は壊れない。 甘い思いも、苦い思いも、ツラく悲しい出来事も、楽しい思い出も。 全てが、青春を刻む1ページとなることだろう。 ――END―― [*前へ][次へ#] [戻る] |