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けれど、いつまでもサボっていられない。蒼と会ってどんな顔をすればいいのか、なんて心の中で思っているうちに、部室についてしまった。



「こ、こんにちはー…」

「…おや、サボり魔のご出勤ですか。注意をしたかいがありましたねぇ、経理」

「ふん、当然だ!この僕に手間をとらせたんだからな」

「サボっちゃってごめんなさい…あの、他のみんな、は?」

「蒼くんたちもずっとサボってて、まだきてないですねぇ。あれ?知りませんでした?」



お・お・さ・わ、とわざとらしく豊に声をかける朋也はニンマリと笑っていて。

けれど事実今そのことを知った豊は何も言い返せず、舌打ちをするだけだった。豊ならまだしも、あの蒼がサボっている?


(…んなに会いたくねぇか)


そりゃそうだ、浮気をした上、あちらから別れを切り出すような形にしてしまったのだから。

オマケに新恋人である花梨も同じ部活。目の前でいちゃつかれるかもしれないのに、部活なんて出ていられないだろう。



「…ああ、大沢に会いたくないとかそういうことじゃないと思いますよ」

「あ゙?」

「知らないんですか?蒼くん、あなたと別れてから幸作くんと付き合い始めましたからねぇ」

「えっ、そうなんですかっ?」

「ええ、しばらくは独り身だったようですが。ふふ、安心しましたか?花梨くん」


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