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「豊とのことは自分でなんとかするからさ、気にしなくていいから」
「…そうか?」
「豊もいってただろ?おれ、そんな弱くないって」
「あ゙ーもーほんとだな!蒼はすげーよっ、…でも、何かあったら頼ってくれよな?」
「サンキュー幸作」
今度はちゃんと笑うことが出来た。なんて思いながら飲み物を買い、2人は部室へ戻るのであった。
遅い!と半ベソをかいた拓に迎えられるとは思いもせずに。
◆
蒼は強い。
強いというか、多分そこまで女々しいわけじゃない、というだけかもしれない。ツラいことはツラいし、豊と花梨を見ていると嫌な気持ちにだってなる。
自分の方が先に出会ったのに、先に好きになったのに、まだ付き合っているのに。どうして、花梨なんてこなきゃよかった。早く戻ってきて。許すからまた好きだといって。
…蒼は、始めこそ少しだけそう思った。けど、今はもう。
「…ん、んぅ、豊く、こ、こんなとこで…っ!///」
「クク、顔真っ赤にして睨んでもなぁ」
「も、もうっ!それに…だって、豊くん、青野く、…んっ!」
その名前を聞きたくないのか、後ろめたさを隠したいのか。再び花梨の口を塞ぐ豊を、蒼は冷めた目で見つめた。
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