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「…あ、そういえばゆ、豊はさ、部活勧誘のこと考えてる…?」
「あ゙?」
「ひぃぃ出過ぎた真似でしたごめんなさぁぁいっ」
「たっくんビビりすぎだって。豊、そんなすぐ怒んないから…」
「だだ、だってぇ…今の怖かったんだもん…」
「もん、じゃねぇよキメェ」
若干引き気味の豊に拓は涙目になるも、誰も助けてくれる人はおらず。
むしろ朋也や幸作にケラケラと笑われ、拓はシュン、と小さく縮こまって落ち込んでしまった。そんな拓を元気づけるために蒼は拓お手製のお菓子を食べ、美味しいね!と笑顔で伝える。
「蒼ぉぉ…っ」
「ふふ、蒼くんはほんと優しいですねぇ。で、新入部員はどうするんですか?大沢」
「別に…気に入ったやつがいたら入れるが、人数的にゃ足りてるからな、勧誘活動はしねぇ」
「そっか、やるなら来年か」
「ああ、最低1人だな」
来年になれば朋也と経理がいなくなり4人になってしまうため、そのときにでも1人入れれば部活としては問題ない。
新しい人が入ればそれはそれで新鮮で楽しいだろうが、蒼自身あまり入れる必要も感じていないため、豊の意見をすんなりと受け入れた。
何より新しい人が入って豊を気に入られたら、それはそれで困る。
(みんなそれ知ってるから気ぃ楽なんだよなぁ)
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