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ずっと気になっていた。
だからついテンションがあがり、くい、と豊の腕を引っ張った…ら。
「そんなに早くいきたいのなら走ればいい」
「早くいきたいから走る、なんて、単純すぎませんか?」
「単純とはなんだ!走った方が早くつくに決まってるだろう!」
ははん、と提案したものをふふんと鼻で笑われ、経理は顔を赤くしていい返してきた。
足が止まる。
蒼はこうなった原因は自分かと苦い顔をし、間に入ってとめようとした。しかし、それよりも早くニヤリと笑みを浮かべた豊が口を挟んできて。
「おもしれぇ、競争か。なら罰ゲームをつけんのは当然だな」
「え、競争って…」
「罰ゲームゥ?」
「元々部費で出すつもりでいたが…ビリになったやつが今日の分を奢る、でいいだろ。部費が動かねぇなら経理も楽だろ?」
「ふむ、それは確かにそうだ。部費を使わずに済むのはいいことだな」
うんうんと頷く経理に、蒼は顔色を悪くした。競争なんて出来ないし、したとしてもビリになるのは見えている。
嫌だ!と反対の声をあげたが、ビリにならなきゃいいだろ、と膝蹴りされてしまった。
(え、え、待って、マジで?)
「誰かスタート合図しろ」
「んじゃオレー。…レディ、ゴー!」
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