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上を向いて犬を呼んだ由良は、くる気配のないポチに脱力し、小さく丸まった。ポチももう14才。耳も遠くなってきていて、同じリビングの隅にいるとはいえ、通常の声の大きさじゃもう聞こえないのだ。

めんどくさい。あーもーやだ。
そんなオーラを垂れ流す由良を横目に、銀は部屋の中を見渡し、圧倒した。

インコが2羽、そしてうさぎが1羽。外にも犬が1匹いて、このリビングに猫が3匹、そしてラッキーとポチ。多い、多すぎだろう…が。



「外のはラブ。あれタマ、すー、トラ、うさぎがピョン太で、ぴーちゃんときぃちゃん」

「昨日、…の、猫いねぇ」

「客間に犬のキャンディ。猫のミケとにゃー子さん、こっちメス。昨日…昨日…。…今は父さんの部屋にえっと…パンダもいる」

「…お、おい」

「不思議だよね…」



何が不思議なものか。
一番の古株であるポチ以外は、全て由良が拾ってきた動物たちなのだから。ダメといっても拾ってきてしまう由良に、パパはもう半分諦めている。

ちなみに昨日一緒に寝ていたのはアメショーのにゃー子さん。由良は考えるのを止めたが、これだけいるとわけも分からなくなる。



「あ…銀、新参者だ」

「あ゙?」

「わぁ怖い。怒っちゃめーよ」

――ナデナデ

「っ…バカに、すんな」


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