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おっとおっとおっとっとー?騒ぎのもとがこちらに近づいてるねこれは。保も気づいたみたいで、怪訝そうにあたりを見回し、ワンコは舌打ちをした。それでいいそれで。そしたら次からが、王道展開なんだから!
「なーなにがあっ「あ、理央!」…律せんぱ?」
『『いゃああ宇佐見様ーっ!!』』
『なんで名前…っ』
『あのオタク許せない、死ねっ!』
き、キターッ!ついにキターッ!!僕らの後ろ側からかけられた美しいという表現の似合う声。嬉しそうな声。律せんぱ?だって萌えぇえ名前呼んじゃったよGJ!
「昨日の今日で会えるなんて…私、嬉しいです」
「あ、はは…こんにちは、先輩」
ちがぁぁう!そこはもっと嬉しそうに大声で抱きつくんだいけ理央!つーか…ほんとに副会長の笑顔が少し変わってる。心から嬉しそうで…これはこれは、写真を撮っておかねば。秘技、両刀使い!
――パシャ、ピローンッ♪
えーっと、この人は腹黒副会長の宇佐見律先輩ね。腰まで長い金髪はサラサラで、スッゴい美人さん。女の人みたいだ。抱かれたいランク3位で、抱きたいランク2位の、タチネコどっちにも人気ある人。
愛想笑いが得意…っていう王道副会長だけど、一つ違うのはどんなときでも優しそうな目元をしてるってことかな。
「おや?そちらは鬼人と向井くんじゃないですか?」
「どもッス、副会長」
テメーなんで理央と名前呼びしてんだよ。
「……さっさと、キエロ…」
コイツ、危険。理央、守る…!
「ふふ、なぜ鬼人にいわれなければいけないんでしょうね?それにしても早速この2人と仲良くなるなんて…さすが理央です」
もう、厄介な2人を惹きつけて…そこがいいんですけどね。
って心の中では思ってるに違いないそうであれ!ハァハァ、…あ、やべ、涎垂れてきた…もう少し離れて全体を写真に撮りたいな…うん、あの副会長も僕には気づいてないみたいだし大丈夫でしょ。あ、保こっち見た。グッと親指をたてておく。
(お、俺も連れていけよ伊織…!)
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