ふざけた料金表と、
その部屋を出て、リビングを見た。
テレビはデカいしソファーは革張りだし、キッチンなんて料理番組でも撮るのか!ってくらいデカくて綺麗。
トイレと風呂なんてもう…言葉が出なくなった。
次元が違いすぎる。
急に怖くなって、与えられた部屋の窓の下に、小さくうずくまった。
……落ち着かない…。
「……おい香澄、こっち出てこい」
「っ、偉そうに呼ぶなっ!」
「いいから来い。…これを見ろ」
「ん、なにこれ…料金表?」
「それに従い、借金の返済額が決まるようにしてやった」
……これを作っていたのか。
意外と律儀なとこもあるんだとか思いながら、その表を確認した。
──────────
生徒会手伝い 1日1万
家事 1日2万
バードキス なし
キス 5万
フェラ(する) 20万
フェラ(される) 10万
一緒にヌく 20万
それ以上 100万
──────────
「んなっ…な、何だよこれ!」
「何がだ?」
「上の2つはまだしも…っ…この下の!こんなのムリ…ッ」
「……ふっ、別にしなくてもいい。ただ、した方が早く返せるというだけだ。今まで詐欺をして搾り取った分、俺がやってやるぜ?」
「っ──!///」
メガネをかけ直しながらニヤリと笑う北斗は、その…普通の高校生にはない色気がある。
こんな人今まで相手したことがなくて、顔が赤くなるのが分かった。
ぼ、僕が変なわけじゃない!
きっとそこらへんの男でも恥ずかしくなる…と思う。
「し、なくて…いいんだよな?」
「ああ。……こっちからすることはあるだろうがな」
「はぁっ!?や、ヤダ!僕はこんなこと…っ」
「なんなら、売り飛ばしてもいいんだぜ?これ以上に酷いことをされるがな」
「っ…ぐぅ…いいよ、拒んでみせるからっ!」
「そうしてくれ。従順な奴よりはその方が面白い」
うっわー絶対守ってみせる。
大体、この平凡な僕に欲情するわけないだろうし、……今まで逃げてきたんだから、これからもきっと逃げれるはず。
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