30 「あー…原辰巳だ。変な時期の編入だがよろしく頼む」 『『はーいっ』』 ……ガキの集まりか、ここは。 男のくせにうぜぇ女のような反応を示すそいつら。 こりゃ、瑛太が嫌になるのも分かる…。 そう思ってふと教室を見渡すと、窓際の一番後ろに瑛太を見つけた。 俺の視線に気づき、口元を緩めて軽く手をあげる。 俺もふっと笑って瑛太を見つめ返した。 「っ──///」 「んだよエータ、タッツーお前のこと見つめっぱなしじゃねーか!」 「う、うるさいなぁ…っ」 ……チッ、何なんだアイツは。 瑛太に友達がいるのはいいことだが、こんな軽そうな奴だとは思わなかった。 何がタッツーだ、ざけんじゃねぇよ。 そういう意味で前田を睨みつけてたら…、 「あ、タッツーの席ここらしいぜ!やったじゃん、エータの後ろっ」 「………は?」 『あ、ああ…高見澤の後ろが原の席だ』 「ああ…じゃあ俺はもう行っても?」 『そうだな。授業もあるし質問はあとにしてくれ』 『『えーっ』』 [*前へ][次へ#] [戻る] |