29 どうして弘樹に突っかかるのかは分からないけど、きっとオレが何か気に障ることをしちゃったのかもしれない。 ……うん、後で謝ろう。 何がいけなかったのか、聞くぐらいの勇気は持たないと。 それからみんなでご飯を食べて、幸い来なかった生徒会にホッとしつつ、3人を職員室へ案内した。 その途中、指をさされて罵声を浴びせられた気もするけど、辰巳といると何でもへっちゃら! ……な、気がしたんだ。 ▼辰巳side あんな顔させるくれぇだったら、退学になった時点で瑛太にいっときゃ良かった。 ……メールの返事がねぇ理由を聞いて、そう思った。 だが話しているうちに笑顔になり、んで、白虎にここを勧めてもらえて良かったと本当に思った。 『それじゃあ原、入ってくれ』 俺の新しい担任に呼ばれ、目の前のドアを開けた。 とたん男のくせにキャーという声。 マジうぜぇ…。 『かっこいー!』 『もしかしてcolorsの…っ』 『抱いて下さいぃーっ』 『ほらお前ら、静かにしろ。……原、挨拶を』 [*前へ][次へ#] [戻る] |