28
辰巳が訝しげに見てるけど苦笑いでムリヤリ誤魔化して、弘樹にも席につくよう促した。
……あ、この2人もいたんだっけ?
「ほぉ…瑛太にもいたのか、普通のダチが」
「……ちょっと、アンタはオレを何だと思ってるんだよ」
「隙間だらけの鳥籠から逃げ出してきた黒い蝶」
「っ…その通りです…」
「クッ…でももう鳥籠じゃなく、俺らの家その3ってとこか?」
「………へっ?」
その、3?
なんで3つ目なんだろ…っていうか鳥籠じゃなくなったってどういう意味だ?
よく分からなくて少し首を傾げたら、サラッとズレた髪の隙間から優しく笑う辰巳が見えた。
うわっ、不意打ち。
「1つ目は俺んちで2つ目はcolorsだろ?ってことは俺が来たここを、3つ目にすりゃあいい」
「うっわ…よくいえるね、そんなこと…」
「マジ気障ーっ!……あ、俺エータのこと一応は知ってるから。そこんとこよろぴく?」
「何でてめぇが知ってんだよ…!」
「ちょ、辰巳!…弘樹とも色々あったんだよ…それより今はご飯!食べないと時間なくなるしさ」
「……チッ、そうだな」
(こ、こぇー…何で俺嫌われてんだ!?)
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