19 オレはあの人に借りがあるのに、さらに迷惑をかけてしまったんだろうか。 ああ、どうしよう。 どうしてこんなことばかり何だろう…。 「大丈夫だ、エータは学校ではマジメな優等生だっ」 「…………うん、あんまり喜べないけど」 「そうか?」 「まぁ…いいや。今日はオレ、もう休むね」 「あ、ああ…」 「はぁ…お休み…」 足がこんなに重いのは、いつ以来だろうか。もう悩むことさえも嫌になってしまい、オレは寝ることにした。 寝て、 理事長室に行って、 それから辰巳のことを1日考えよう。 「っ…はぁ、よしっ」 豪華な扉を前に一回深呼吸。 ちゃんと身なりを整えて、目の前の扉を叩いた。 ──コンコン 「………どうぞー」 「失礼します、3ー2 高見澤瑛太です。お呼びでしょうかりじ…ちょ……っ!?」 「瑛太…!?」 え、な、何でっ… 何で辰巳がここにいるの!? [*前へ][次へ#] [戻る] |