17
「はぁぁあぁ…」
「………」
「………はーっ…」
「っ…何なんだよ!この間からため息ばっか!」
「………ごめん」
「謝るくらいならつくなっ」
そんなこといわれても…出てくるもんは出てくる。
土曜日、辰巳が来なかったのがオレ的に結構ショックだったみたい……メール、シカトしちゃった。
どうしよう、怒ってるかな…。
嫌われたら嫌だな…っ。
でも今更、返す勇気も、ない。
そんな月曜の夜。
──ピンポーンッ
「……ん、誰だぁ?」
「オレ出ようか?」
「いや、髪あげてるし俺出るよ」
「……ありがとう」
そういえばそうだった…このまま出たら、バレんのかな。
「っ…ちょ、エータ来いっ」
「え…?」
「いーから早く!待たせんなっ」
「う、うん…」
弘樹の慌てた声にオレも慌てて腰をあげる。もちろん前髪もそのままだけど、そこまで頭は回らなかったんだ。
そして、そこにいた人を見て、さらに混乱してしまった。
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