16 『そんなに長い時間ではないんですが、2人きりになってしまいまして…そのあと様子がおかしかったんですよ』 「……ああ、それで連絡してくれたのか」 『ええ、まぁ。何をしてるか知りませんが…目は、離しちゃダメですよ』 「分かってる……で、紫烏は何か情報持ってきたのか?」 『なぁんにも、ですよ』 チッ、何しにきたんだアイツは。 だがまぁいい、これで2ヶ月は顔出さねぇだろうしな。 こっちは情報さえ手に入れば、アイツはいらねーんだよ。 それから白虎との電話を切って、少しだけ目を閉じた。 今日は瑛太、どんな格好してきたんだろうな……行きゃあ良かった。 ──ピッ ピッ 【瑛太、起きてるか?】 ……なんて聞くには早い時間だが一応。だが返事はすぐに返ってこず、俺はメシか風呂かと考え、止めていた作業を再開した。 が、この日、瑛太から返事が返ってくることはなかった。 ………その次の日も。 * * * [*前へ][次へ#] [戻る] |