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【久しぶり。もう学校始まってるの?】
──ブブブッ
【ああ、ちょっと色々あって今忙しいんだ。悪いな】
【……そっか、大丈夫?colorsのこと?】
【colorsのことじゃねぇし、対したことでもねぇ。お前は?どうなんだ?】
【チョー元気。今もお昼食べたとこだしね】
絵文字も顔文字も何もないシンプルなメール。
でもそれが辰巳らしくて、いいんじゃないかと思う。
「……でさ、アイツ何ていったと思う?」
「んー」
「……おーい聞いてんのー?」
「…ん…」
「……わ、を?」
「んー?」
……あ、辰巳もお昼食べ終わったあとか。
それに対して返事を打っていると、突然そのケータイが目の前から消えた。
弘樹に奪われた。
「……返してよ」
「ったく、なーに嬉しそうな顔でメールしてんだよ。俺の話聞いてなかったろ」
「え…話? 何の?」
「……いや、もういい。コイツのことになるといっつもこうだもんな」
「そ、そんなことないしっ…ほら、ケータイ!」
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