7 【久しぶり。もう学校始まってるの?】 ──ブブブッ 【ああ、ちょっと色々あって今忙しいんだ。悪いな】 【……そっか、大丈夫?colorsのこと?】 【colorsのことじゃねぇし、対したことでもねぇ。お前は?どうなんだ?】 【チョー元気。今もお昼食べたとこだしね】 絵文字も顔文字も何もないシンプルなメール。 でもそれが辰巳らしくて、いいんじゃないかと思う。 「……でさ、アイツ何ていったと思う?」 「んー」 「……おーい聞いてんのー?」 「…ん…」 「……わ、を?」 「んー?」 ……あ、辰巳もお昼食べ終わったあとか。 それに対して返事を打っていると、突然そのケータイが目の前から消えた。 弘樹に奪われた。 「……返してよ」 「ったく、なーに嬉しそうな顔でメールしてんだよ。俺の話聞いてなかったろ」 「え…話? 何の?」 「……いや、もういい。コイツのことになるといっつもこうだもんな」 「そ、そんなことないしっ…ほら、ケータイ!」 [*前へ][次へ#] [戻る] |