29 「っ…ごめん、ごめんごめんっ…ほんと、ごめ…っ!」 「え゙、ちょ、何で謝んだよっ!くそ、棗のいってること違うじゃんっ」 「ごめっ…え、棗…って、クイーン?」 「そこ反応!」 「……クイーンが何かいったの?アイツが何」 ああ、ダメだダメだ…っ、こんな冷たい言い方しちゃいけないのに。 感情が抑えきれない、ってこういうことをいうんだろうな…。 「いやっ、変な意味じゃなくてよ…あー…ダチがこんな目に合うの俺だって初めてでさ、棗に相談…を…」 「……ぁ…え、もうそんな仲なんだ」 「ちっげーよ!その場に棗がいただけだっ」 「ははっ、…ありが、とう…」 「おー。早く忘れてタッツーとまた仲良くしろよな、エータも」 「うん。したいなぁ」 弘樹が差し出してくれた手を引いて一気に立ち上がる。 ほら、触れることも出来るんだ。辰巳とだって…。 ああ、早くあなたに抱き締めてもらいたいです。 「タッツーご飯行こーぜーっ」 「……チッ、叫ぶなチャイム押せっ!」 「うわ、こわっ」 「だから止めたのに…ほらっ、こっち見てる人に謝って」 [*前へ][次へ#] [戻る] |