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「お前がいながらっ、何でんなことになった!」
「うっせぇ黙って出てけ!……そういうことだ前田、瑛太を頼む…」
「え…っ、お、俺?」
「……俺も、近づけねぇんだよ」
吐き捨てるようにいうと、キングは諦めたように部屋を出て行き、残りの奴らもそれに続いて出て行った。
前田にはツラすぎる出来事だったのか、目を潤ませながら自分の部屋に籠もっちまう。
………俺も、戻るか。
「……悪かった。冗談のつもりでいっただけだったんだ」
「分かってる。守りきれねぇ、抑えきれねぇ俺がわりぃんだ」
「あまり、背負うな。colors総長灰狼」
「そうッス!こんな灰狼潰してもこっちはなーんの面白みもないッスからねっ」
「………そう、だな」
「っ…怜治さん嫌みが返ってこないッスー!暗すぎてどうしていいか分かんないッスよぉーっ」
「…………うぜぇ」
俺も、瑛太にどう接していいか分かんねぇよ。
* * *
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