12 「お前がいながらっ、何でんなことになった!」 「うっせぇ黙って出てけ!……そういうことだ前田、瑛太を頼む…」 「え…っ、お、俺?」 「……俺も、近づけねぇんだよ」 吐き捨てるようにいうと、キングは諦めたように部屋を出て行き、残りの奴らもそれに続いて出て行った。 前田にはツラすぎる出来事だったのか、目を潤ませながら自分の部屋に籠もっちまう。 ………俺も、戻るか。 「……悪かった。冗談のつもりでいっただけだったんだ」 「分かってる。守りきれねぇ、抑えきれねぇ俺がわりぃんだ」 「あまり、背負うな。colors総長灰狼」 「そうッス!こんな灰狼潰してもこっちはなーんの面白みもないッスからねっ」 「………そう、だな」 「っ…怜治さん嫌みが返ってこないッスー!暗すぎてどうしていいか分かんないッスよぉーっ」 「…………うぜぇ」 俺も、瑛太にどう接していいか分かんねぇよ。 * * * [*前へ][次へ#] [戻る] |